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2014年01月31日
居抜きとは!? 居抜きのメリット・デメリット
居抜きとは、設備や什器備品や造作物が付いたそのままの状態で売買または賃貸借される不動産のことです。
「居抜き」と言うと昨今では、そのほとんどが飲食店や美容室などの店舗取引きとして一般的な用語となりつつあります。
●出店する方（買主）
【メリット１】
初期費用が抑えられます。
既存の設備を利用することで通常の出店時にかかる初期費用を抑えることができます。
※居抜きでの取引きは、設備や什器備品、造作物などの付帯設備も含めた物件の価値が判断されます。
【メリット２】
早期に営業が開始できる。
出店までの段取りや準備も比較的少なくて済むため、早期に営業が開始できることも大きなメリットです。
【デメリット１】
前店舗の評判が良くない場合、その悪いイメージを引きずってしまう可能があります。
これはスケルトンの場合でも同じ事が言える場合もありますが、
居抜きの場合、スケルトンにぜず前店舗の撤退から新店舗の出店までの期間が圧倒的に短いため、
場合によっては前店舗がリニューアルしただけ、といったように認識されがちなため、
オープン前後の告知はきちんとしておきたいところです。
【デメリット２】
店内構造としての制限があったり、レイアウトが変えにくい場合や造作物や設備の老朽化でトラブルが起こる可能性があります。
基本的には店舗をそのまま譲渡される訳ですから大幅なレイアウト変更がしにくいケース、中古設備ですから故障になり、そのメンテナンス費用が発生してしまうリスクは頭に入れておきたいものです。
●閉店・撤退、移転する方（売主）
【メリット１】
不動産の賃貸借契約は、現在でも基本的には原状回復（スケルトン）義務を原則としているケースがほとんどです。
しかし居抜きで設備などをそのまま売却し撤退できた場合には、通常発生する物件を借りる前の状態でオーナーへ返す原状回復が不要となり、その費用が全く発生しないことになります。
※当然ながら当初の賃貸借契約内容には反することになりますから、不動産オーナーにはその了承を得る必要があります。
実のところ、この交渉が居抜き取引きにおいては一番難しく成功するために一番重要と言ってもよい要素。
出店者が見つかり売却の目処が立ったとしても、不動産オーナーがＯＫしてくれなければ、それまでの苦労が水の泡となってしまうため、居抜き取引きに精通している不動産業者選びが最も重要であるとも言えます。
仮に取引きが不成立になった場合は、売主は勿論のこと、買主にも多大なご迷惑をお掛けすることになるため、実績のある業者に委託し、不動産オーナーへの早めの根回しをすべきです。
早く高く売却したいのは皆さん同じですが、契約が破談になる大きなリスクを考えると価格は適正に、ポイントは契約締結までのプロセス（交渉力）が成功への鍵となります。
【メリット２】
通常の解約は、撤退日（解約日）の３ヶ月前にオーナーへ通知する契約となっていることが一般的であり、ほぼこのケースに当てはまります。
居抜きでの売却が決まれば、その時点で撤退できた場合には、通常発生する解約までの家賃を払う必要がありません。
【デメリット１】
「売主メリット２」の逆で赤字営業の場合は、いつ店舗が売れるか未確定であるため退去予告を出していない場合、更に赤字が膨らむする可能性がある。
【デメリット２】
閉店することを知られる可能性があり、撤退までの営業に支障がでる。（既存客、スタッフなど）
【デメリット３】
居抜きで店舗を売却するケースとして移転もありますが、この場合、既存客が譲渡先に流れてしまい移転先の新店舗に予定した集客ができない可能性があります。
これは、きちんと告知できれば、ある程度は防げると思います。
●その他
【不動産オーナー（貸主）】
通常解約の場合は次のテナントを募集する期間や原状回復作業の期間は入居ができないため、家賃収入が無い期間が発生するケースが多いのですが、居抜きの場合は不要であり空室のリスクがありません。
【内装業者、中古品売買業者】
原状回復（造作撤去、改修、クリーニング）、新規店舗の造作、中古品の買取り販売 などが不要となるため、関連業者の仕事が減ることになります。
【世の中にとって】
居抜きは言わばリサイクル。不要であったり過度な設備投資による資源の無駄遣いが少なくなり地球温暖化防止にも一役買うことになります。
このような居抜きの特徴を理解し、出店や撤退をする場合のヒントとしてください。
